タニカワ先生、知人が数年前から悩んでるんですが、何かいい方法ってありませんか?」── 親しいカウンセラーとランチをしていたときに、そういえば…的にでてきたお話です。
何かな? ということで、聞いてみると、メンタルヘルスの話なのですが、ご本人ではなく、「もう何年も体調が不調で、しょっちゅう相談されて…」という話。
知人からの相談なので、親身になってアドバイスをしているそうですが、話をしている内にいつも、堂々巡り…に? なってちょっと困っている…とのこと。
なるほど…。確かに体調不良に関して、これまで悩みもしなかったという人は間違いなく少数派でしょう。それも、お勤めしてある程度の地位になっていればいるほど、忙しくて整体だの針治療だのと東洋医学に通う時間はないだけに、悩みも深くなり、逡巡することもある意味当然かもしれません。
だからこそ、メンタルヘルスのカウンセラーの知人に相談…というのは、理解できる話です。
しかし一つ、重要な判断がここに必要となってきます。この判断がない限り、この相談は永遠に意味をなすことはない、とさえ言えます。それは、「カウンセラーに何を聞きたいのか?」という判断です。相談しているんだから、それは相談に決まってるでしょう! と声が聞こえてきそうですが、世の中そんなに意味もなく簡単ではないのです。
分かりやすく言えば、「解決策」や「具体方法」を聞きにきているのか、それとも「話を聞いてほしい」からきているのか、これを最初に判断しない限り、どうにもならない…ということです。どちらも同じく「相談」と言ってしまうからです。
これはよく、「男性は解決策」で、「女性は話を聞いてほしい」…といった、男性脳、女性脳…の話で言われたりすることですが、現実的には男性だからすべて男性脳で女性は女性脳というほど単純なものではありません。時と場合、状況によっては、男性が驚くほど女々しく、そして女性が極めて男らしく…と言っては語弊があるかもしれませんが、そういった思考になることは、決して珍しくないからです。ややこしいのは、特に講師という仕事が、基本的に知識豊富ということをベースに考えられているため、クライアントからすれば、まさに「問題解決」の場合もあれば「話を聞いて…」の時もありうるということです。
健康経営やダイエットのカウンセリングであっても同じです。基本的には感情の生き物ですから「理屈だけでは行動しない」という、極めて当たり前のことが起きることになります。
はっきりと言えば、悩みを聞いてほしいだけかもしれません。ある意味幸せな話です。傍から見れば、「はっ?」というレベルでも、こんなに辛くてを悩みながら毎日を懸命に過ごしているんだと、アピールしたいだけかもしれません。事業者は、働く人の健康経営の舵取りをしなければなりませんが、「分かっていてできない」という管理監督者や経営者が多くいらっしゃるのが現実です。どれだけ良い解決策や具体策を出したとしても実際に行動変容しない方は少なくありません。親身に話を聞いてもらいたいだけだからです。
「話を聞いてほしい」というクライアントには、「話を聞いてあげればいい」のです。
語弊を恐れずに言えば、「雑談」でさえ、「相談に乗っている」と思っている「カウンセラー」と自称している人さえいたりします。
まとめると、「ただ話をきいてほしい…」系のご相談ならどうするか?ご相談時に判断し、適切な対応をされていますか?
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