「タニカワ先生、いま健康経営の研修を手掛けているんですが、人事が考え
ている事と社長が考えてる事と乖離があって、いやぁ難航しています…」──
数年前からタニカワが顧問コンサルティングをしている会社の人事担当者さまの言葉です。
例えば新入社員を即戦力に育てるには、これだけの時間がかかると言ったことを分析したうえで、人財教育にはこれだけかかるという投資額を設定するとします。それに対して、ふたを開けてみたら1年で辞めてしまった、なんと新入社員教育費に一人頭何万円も投資したのに無駄になってしまった。
そんなところから始まって、品質管理と言う統計手法がありますが品質に限らず人財にも適用できる考え方です。品質管理、クオリティコントロール(QC)を全社的な範囲で広めたのがTQC、つまりトータル・クオリティー・コントロールです。TQCは、今ではTQM、トータル・クオリティ・マネジメントに様変わりし製造業や、金融、サービス業などでひろくつかわれています。
スケール効果による投資額についてはエコノミー・オブ・スコープという考え方もあります。エコノミー・オブ・スコープとは、経済性の範囲や領域を広げることによって、経済性を高めようと言う考え方です。健康経営もまさにこの「エコノミー・オブ・スコープ」といった考え方を取り入れることによって企業にとっての健康への羅針盤となり健康の可視化が測られてきます。
たとえば、経産省で従業員50名以上の会社にストレスチェックの義務化を施行したことによって、メンタルヘルス対策を徹底させようとしていますが、ストレスチェックは単に従業員の健康管理に役立つだけでなく、ハラスメント問題や新型うつに関しての対応、メンタルヘルス不調に対する周囲の理解、職場環境の変化などにも展開していきます。
さらには、メンタルヘルスを始めとした様々なアウトソーシング事業が増えてきました。アウトソーシングを上手くつかうことでコストを下げる方策にもなります。
健康経営の生産性をあげるための方法論
健康経営の可視化の要は、ビジネスパーソンにとってと、企業にとっての、両者の生産性を上げるためにはどんな方策があるかです。
ストレス耐性を高める、メンタルヘルス対策のラインケアを強化する、マネジメント力を強化する。あるいは新しい健康イベントを実施する。といろいろな手法が考えられます。それらについて、具体的にはどのような方法論があるのか?
メンタルヘルス対策のラインケアを強化するには、中間管理職の監督責任者のスキルを上げる他に、メンタルヘルス対策ラインケア監督責任者の数を増やすこともできます。
ストレスマーケティングでは、最近注目されよく実施されている研修として、高ストレス者の対応対策よりも、顕在化していない慢性的にストレスを蓄積している中レベルのストレス者のストレス耐性を高めるという研修があります。
社員のメンタルヘルス対策にとってのマーケティングとは
ストレスに対し社員一人一人のリテラシーが研修によって高まってくると、人事・総務の健康推進担当部署にもそれによって、社員に即しカスタマイズされた健康情報を提供することができます。更に社員に健康情報を提供することにより、職場で働く社員のニーズに応えられる福利厚生サービスを還元することにもなります。このような仕組みづくりの手法をワン・ツー・ワン・マーケティングと呼んでいます。
会社で働くビジネスパーソンのメンタルと身体の健康の向上に連携する生産性の向上の手段にはどのようなものがあるか。そうした実際の成功例にはどのようなものがあるかと言う事例も、人事・総務の健康推進ご担当者であれば把握しておきたいものです。これについても、また改めて何かの形で私、タニカワからお話ししたいと思っています。合わせて、第1次予防としてのストレスマネジメントの方法も説明させていただきます。
健康経営にポートフォリオは関係ないのか?
けんこう総研の「健康リーダー応援コラム」では、2019年から健康経営について、経営学の面からお話しさせていただいております。1月のコラムで健康経営には4つのレバーが必要ですよと言うお話しをしました。
健康推進ご担当者や健康管理部署の方には、「経営」というと畑違いです。と全く関心を示していただけないことが数年前は殆どでした。しかし、健康経営についての経済効果を経産省で推奨されるようになってから、社員の健康が会社の生産性向上に繋がる、ひいては業績向上に結び付くと言う考え方が浸透してきて、産業保健師さんさえも経営学を学ぶようになってきました。
そんな現況であっても、ポートフォリオと言うとイコール資産運用と日本語訳されているので、健康経営とポートフォリオがピンとこないのは当然のことです。ポートフォリオという言葉自体の語源は、画家が「自分の作品を挟んで入れるもの」だったそうです。それが転じて、自分の資産の内、不動産の権利書や株券や定期預金などの合計資産の配分のことをポートフォリオと言うように定着してきました。ですから、それが再々転じて、
今や、健康経営でポートフォリオを活用したい人財育成や福利厚生といった科目も資産運用業と立派に確立します。
長くなりました。今回はこのへんで。
今日も元気に 今日も健やかにお過ごしいただけますように。
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