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■タニカワ久美子の健康コラム■
~ 「やや肥満」と「痩せ」はどちらが健康的? ~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━Vol.8 2012年09月23日
●健康診断によるカラダ管理を始めてみましょう
猛烈な東暑さが続いた今年の夏もようやく終わろうとしています。こんな時期は夏の疲れがでて、体調を崩されるかたが多いようです。こういうとき、仕事や家事で精一杯忙しくしていると、病気の前兆をなかなかキャッチできません。今日は、 以前私のカウンセリングを受けにいらしていあt中村さん(仮名)の例を取り上げながら、健康診断によるカラダ管理のヒントをつかんでみましょう。
去年の春、中村秀樹(仮名)さん53歳は、都内から地方都市に転勤となり単身赴任生活をしています。健康診断でメタボと指摘されましたが、外見はたいへんスリムです。血糖値とコレステロールが高いので、減量して数値を下げるように指導も受けましたが、1年前は仕事に慣れることが先決で放置していました。何より肥満体重ではないし、このまま生活習慣病になっても、すぐに死に至る病気ではないと間違えた思い込みをしていました。
●メタボの内臓脂肪はたたみ半畳以上
中村さんの外見は痩せてはいますが、腹囲は95㎝もありました。腹囲は、内臓脂肪の多さを示すバロメーターにもなっています。山本寛氏の2009年調査によると、基準となる男性の腹囲85㎝で100平方㎝の内臓脂肪を持っていると推測しています。それは、つきたての柔らかい餅を畳半分に伸ばしたほどの脂肪を 内臓の周りにつけていると考えると、いかに大変な量かがおわかりいただけるでしょう。この内臓脂肪が増えて血液検査数値が高くなり、様々な病気にかかりやすくなる状態をメタボリックシンドローム、略してメタボと呼んでいます。体重が標準範囲内でも、メタボであれば安心してはいけません。
ではなぜ内臓脂肪が多いといけないのでしょうか?
●日本人は痩せていても糖尿病になりやすい
日本人は、欧米人に比べ、血糖値を下げる働きをするホルモン「インスリン」が出にくく糖尿病になりやすい体質を持っています。もともとインスリンを出す能力が低いうえに、内臓脂肪が多いと更にインスリンの邪魔をしてしまいます。そのため糖をたくさん摂ると、肥満になるよりも前に糖尿病を発症してしまうことが少なくありません。たとえ痩せていても、血液検査結果で血糖値やコレステロール、血圧などが基準値より上回っていたら注意しましょう。毎回健康診断では、血糖値の変化を見落とさないことが大切です。
●メタボ以上に痩せもリスクを持っている
次に健康診断で気をつけなくてはならないのが、コレステロール値です。
メタボの観点から、コレステロールは悪者扱いされることがあります。しかし、コレステロール自体に「良い」「悪い」の区別はなくカラダに送り届けられる量が増えると、血管壁に貼りついて動脈硬化を引き起こしやすくなります。これを一般的に悪玉コレステロール(LDL)と呼んでいます。LDLが増え脂質異常症になると血液の流れが悪くなり、脳梗塞や、心臓の血管が詰まる虚血性心疾患にかかりやすくなります。
反対に、コレステロールが低すぎると癌(がん)死亡率が上昇すると言われています。日本人の死亡原因の1位は癌なので痩せていても油断なりませんね。痩せていて喫煙をしている人では、癌のリスクも高くなってきます。
また、肺炎などの感染症も痩せのほうがかかりやすく治りにくいのも痩せている人です。
●カラダ管理の最初の一歩
糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病は、肥満だからかかる病気のように思われがちですが、痩せていてもかかります。ですから、体重計測で一喜一憂するのではなく、血液検査結果とあわせて、毎年どのように数値が変化しているのかに気をつけることが大切です。
忙しくても定期的な健康診断を心がけて、早期でくい止めるためのチェックをしましょう。それがカラダ管理の最初の確実な一歩となるはずです。
参考図書:大櫛陽一「メタボの罠」
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